030923 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

Lacrimosa...

天体観測

 午前二時踏み切りに 望遠鏡をかついでった
 ベルトに結んだラジオ 雨は降らないらしい
 二分後に君が来た 大げさな荷物背負ってきた
 始めようか天体観測 ほうき星を探して
 深い闇に飲まれないように 精一杯だった
 君の震える手を握ろうとしたあの日は
 見えない物を見ようとして 望遠鏡を覗き込んだ
 静寂を切り裂いて いくつも声が生まれたよ
 明日が僕らを呼んだって 返事もろくにしなかった
 「今」というほうき星 君と二人追いかけてた

 気が付けばいつだって ひたすら何か探してる
 幸せの定義とか 悲しみの置き場とか
 生まれたら死ぬまで ずっと探してるのさ
 始めようか天体観測 ほうき星を探して
 今まで見つけたものは全部 覚えている
 君の震える手を 握れなかった痛みも
 知らないものを知ろうとして 望遠鏡を覗き込んだ
 暗闇を照らすような かすかな光探したよ
 そうして知った痛みも 未だに僕は覚えている
 「今」というほうき星 今も一人、追いかけてる
 
 背が伸びるにつれて 伝えたいことも増えてった
 宛名のない手紙も 崩れるほど重なった
 僕は元気でいるよ 心配事も少ないよ
 ただ一つ、今を思い出すよ・・・

 予報はずれの雨にうたれて 泣き出しそうな
 君の震える手を 握れなかったあの日を
 見えてるものを見落として 望遠鏡をまたかついで
 静寂と暗闇の 帰り道を駆け抜けた
 そうして知った痛みが 未だに僕を支えている
 今というほうき星 今も一人追いかけてる
 もう一度君に会おうとして 望遠鏡をまたかついで
 前と同じ午前二時 踏み切りまで駆けてくよ
 始めようか天体観測 二分後に君が来なくとも 
 「今」というほうき星 君と二人追いかけてる


© Rakuten Group, Inc.